2010年01月21日

カリブの海の子どもたち

mixiコミュニティー『世界の肖像』からの転載です。

この記事がハイチを、世界を、考える手助けになれば幸いです。


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カリブ海に浮かぶ島、イスパニョーラ島。
その島の西にハイチという国がある。

1804年1月1日、
植民地占領をしていたフランス人を追い出し、
世界で始めての黒人による共和国、
そして、ラテン・アメリカ最初の独立国家を樹立した。

そんなハイチの首都ポルトープランスに住む、
ジネッテ(Jeanette)ちゃんという女の子を
イギリスのBBCが記事に取り上げている。


ジネッテちゃんの日課は、
家のための水くみで始まる。

公共の水汲み場で、
青いバケツに水をたっぷり入れて頭に載せ、
毎日4キロを歩く。

ジネッテちゃんは、6歳だ。


ハイチは、
アメリカ大陸とその島々の中で、
最も貧しい国の一つだ。

人口の8割は貧困層で、
人口の半分の人びとが、
毎日を60円以下で暮らしている。

ハイチの人口は、
中南米諸国の人口の2%ほどだが、
中南米で死んでしまう赤ちゃんの
5人に1人は、
ハイチの赤ちゃんだ。


そして、ジネッテちゃんは、
そんな貧しいハイチの中でも、
さらに貧しい家で生まれた。

ある日、お父さんが、ジネッテちゃんに言った。

「お前は、都会に住む
 遠い親戚のところで暮らすんだよ。」


都会のポルトープランスに来たジネッテちゃんは、
それ以来、お金のもらえない使用人…
…もっと言うと、奴隷同然で働かされている。

毎日、水くみに、洗濯、掃除、
その家庭の他の子どもたちの世話…。


ジネッテちゃんは、
友達と遊ぶ時間もなく、
学校で勉強することもない。



このような子どもたちは、
ハイチではレスタベク(restavec)と呼ばれ、
ユニセフなどの調査によると、
その数は25万人ほどにもなるという。

そして、国の経済の悪化に伴い、
その数は、増え続けているという。


レスタベクの問題について、
ハイチ政府の見解は、
貧しい人びとが、
自分の子どもにより良い生活を与えるための、
ハイチの伝統文化だと言い、
貧しくて、子どもを育てられない親たちも、
そう願って子どもを預ける。


だが、残念ながら、その実態は、
世界で最も早く奴隷を駆逐した国に残る、
現代の奴隷制度の構造だ。


ユニセフは、
このハイチの子どもたちへの未来へ希望のために、
世界は、更なる努力をするべきだと言っている。

カリブの海の子どもたち



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Posted by masaki at 00:21│Comments(0)Global
 
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