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Posted by つくばちゃんねるブログ at

2010年02月09日

日本に生まれるということ



それは、すなわち

世界行きのチケットを手に入れるということ。



これ、友達の受け売りです。



先日、ベトナム人の友達Phoungちゃんのお別れ会に行ってきました。

なんでも、家族みんなでアメリカはオハイオに行くのだとか。

つまりは、お堅い言葉でいえば「越僑」。



ベトナム戦争の影響で、戦後、多くの「南」の人たちは海を渡り、

対戦国であったアメリカをはじめ、国外へと希望を求めた。

中には命を懸けて「ボートピープル」という形で国外脱出を試みる者もいた。

その数は何十万にものぼった。


現在、「越僑」のその数は300万人にも及ぶ。

ベトナムの人口が約8312万人だから、人口比では3.6%程度になる。(2006年調べ)

「越僑」は世界各地に散らばって活躍しているが、

地理的な分布をみると、その多くは米国に居住していることがわかる。

米国に居住する「越僑」は約122.4万人で越僑全体の3分の1以上を占めている。


ベトナムにおける「越僑」の貢献は計り知れない。

越僑による国内への送金額は、ODA総額を上回るという。

ベトナムの正月である「テト(旧正月)」が近づいた今日この頃、

ベトナムに帰省した越僑の方の姿をよく見かける。

この前も、カフェで隣りになった人は、ベトナム人だけれども英語しか喋っていなかった。

なんか不思議な感じがした。



この「越僑」、もちろんそんな簡単に成せるものではない。

ベトナムでは、一般の人には国外移住は認められていないらしい。

Phoungちゃんの場合は、祖父が元軍事関係者で今回行けるようになったとか。

それでもPhoungちゃん自身は、望んだものではなかった。


「私は行きたくない」


いつもおちゃらけている彼女の何気ない言葉の裏に、事の大きさを感じた。

漫画やアニメをこよなく愛す親日家の彼女はかねてから日本行きを切望していた。

しかし、ベトナム人が海外に住むということは並大抵のことではない。


どこにでも行けるアメリカ国籍のパスポートを持って、いつか日本へ行ってみたい」


海外移住には金銭的なことはもちろんだが、

入国審査やビザの発給など多くのハードルが待ち構えている。

ベトナムに限ったことではない。

日本に生まれた私たちにとって、海外で生活することは

国民に与えられた一つの選択肢になっているが、

実際にはそうでない国がほとんどだ。



友達が言ってた「世界行きチケット」の意味が何となく分かった気がした。

国籍のみならず、「日本人」という“ブランド”は全世界で高い信頼を勝ち得ているのだ。

当たり前だと思っていたことは、外から見てみると当たり前ではない。

こっちに来て初めて聞いた「越僑」とか「華僑」という言葉。

こうした言葉が“日本”という国を見直す視点を与えてくれそうだ。




何はともあれ、友の旅立ちに幸あれ。

いつの日かPhoungちゃんに日本を案内してあげよう。
  


Posted by masaki at 02:44Comments(11)Global

2010年01月21日

カリブの海の子どもたち

mixiコミュニティー『世界の肖像』からの転載です。

この記事がハイチを、世界を、考える手助けになれば幸いです。


-----------------

カリブ海に浮かぶ島、イスパニョーラ島。
その島の西にハイチという国がある。

1804年1月1日、
植民地占領をしていたフランス人を追い出し、
世界で始めての黒人による共和国、
そして、ラテン・アメリカ最初の独立国家を樹立した。

そんなハイチの首都ポルトープランスに住む、
ジネッテ(Jeanette)ちゃんという女の子を
イギリスのBBCが記事に取り上げている。


ジネッテちゃんの日課は、
家のための水くみで始まる。

公共の水汲み場で、
青いバケツに水をたっぷり入れて頭に載せ、
毎日4キロを歩く。

ジネッテちゃんは、6歳だ。


ハイチは、
アメリカ大陸とその島々の中で、
最も貧しい国の一つだ。

人口の8割は貧困層で、
人口の半分の人びとが、
毎日を60円以下で暮らしている。

ハイチの人口は、
中南米諸国の人口の2%ほどだが、
中南米で死んでしまう赤ちゃんの
5人に1人は、
ハイチの赤ちゃんだ。


そして、ジネッテちゃんは、
そんな貧しいハイチの中でも、
さらに貧しい家で生まれた。

ある日、お父さんが、ジネッテちゃんに言った。

「お前は、都会に住む
 遠い親戚のところで暮らすんだよ。」


都会のポルトープランスに来たジネッテちゃんは、
それ以来、お金のもらえない使用人…
…もっと言うと、奴隷同然で働かされている。

毎日、水くみに、洗濯、掃除、
その家庭の他の子どもたちの世話…。


ジネッテちゃんは、
友達と遊ぶ時間もなく、
学校で勉強することもない。



このような子どもたちは、
ハイチではレスタベク(restavec)と呼ばれ、
ユニセフなどの調査によると、
その数は25万人ほどにもなるという。

そして、国の経済の悪化に伴い、
その数は、増え続けているという。


レスタベクの問題について、
ハイチ政府の見解は、
貧しい人びとが、
自分の子どもにより良い生活を与えるための、
ハイチの伝統文化だと言い、
貧しくて、子どもを育てられない親たちも、
そう願って子どもを預ける。


だが、残念ながら、その実態は、
世界で最も早く奴隷を駆逐した国に残る、
現代の奴隷制度の構造だ。


ユニセフは、
このハイチの子どもたちへの未来へ希望のために、
世界は、更なる努力をするべきだと言っている。

  


Posted by masaki at 00:21Comments(0)Global

2010年01月20日

無法地帯

ホーチミンは、乾季にしては珍しい雨天が続いている。

昨日、今日とだらだらと雨が降り続き、日本の梅雨みたい。

原因となっている低気圧はもうしばらく停滞するらしい。

早くスッキリとした晴天が戻ってきてはくれないものか。。



そんな久しぶりの雨に“あの場所”を思い浮かべてみる・・・

家屋を失った彼らに雨をしのぐ場所はあるのだろうか。





自然災害という誰にでも起こりえるはずの出来事で、

実際に犠牲になっている人の96%は、

発展途上国の人々だ。





その象徴的な例が、今回のハイチ大地震





ここハイチは、西半球で最も貧しい国と言われている。

国民の80%は劣悪な貧困状態に置かれているそうだ。

そんな最貧国に襲った今回の大惨事。

死者数は10万人、最悪20万人にものぼると言われる。

同国の人口は約1000万人。

要するに、100人に2人、単純に「50人に1人」が亡くなるという計算。


これって驚くべき数字ではないですか!?




ハイチに対して、各国支援に動き出しているが、

肝心の支援物資が一部にしか行き届いていない。

被災者たちはそんな現況に不満を募らせている。


そして、無法と化した被災地で次に起こるは、「生き残り闘争」。


首都ポルトープランスにある世界食糧計画(WFP)の食糧備蓄庫が略奪にあったらしい。

損壊した建物には、人々がたかり、

見つけたものをめぐって、怒号が飛び交い、激しい奪い合いが始まる。




倒壊した刑務所から収容者が脱獄する騒ぎも起きている。

国際赤十字の広報官は、囚人約4000人が逃げ出したと語った。


こうした震災後の混乱に伴う「無法状態」が危惧(きぐ)されている。 


そんな自国を見切り、国外へ脱出を試みる被災者も増えている。




自分には何ができるのか。

北中米カリブ海に浮かぶ小国は、自分とは無関係なのか。

大きく貢献できるだけの資金もない。(もちろん募金など小さな積み重ねが大事)

ましてや、現地に行って支援することなどできない。


もどかしい。。





だから、書く。


自分には、少しでも見てくれる人がいるこのブログで伝えることしかできない。

自分も含め、人は何かがあったときにしか、現実に目を向けない。

自分勝手な生き物だから。

でも、何かがあったときにさえ目を向けなかったら、どうなる?

そんな自己中心的な考えが今の世の中を作ってしまったのかもしれない。



小さな歩みが大きな一歩になることを信じる。



ちょっとでも考えてみよう、

世界のこと。  


Posted by masaki at 21:01Comments(6)Global

2009年12月21日

チャリティーサンタ。

~日本の子供と世界の子供をダブルで笑顔にするサンタさん~


<チャリティーサンタ>広がる活動、世界の貧しい子ども支援

12月20日9時2分配信 毎日新聞
 サンタクロースに扮(ふん)してプレゼントを子どもたちに届け、その宅配料で世界の貧しい子どもたちを支援する「チャリティーサンタ」が、人気を呼んでいる。昨年、若者2人がボランティア団体「ハッピー☆スター」(東京)を設立し、東京を中心に始めた企画。親に代わりクリスマスイブの夜、夢を与え、世界の子どもを助ける活動が全国に広がりつつある。

 父親の知人扮するサンタが訪れた幼少時代の感動を忘れられない福岡県飯塚市、自営業の清輔(きよすけ)なつきさん(25)と、世界20カ国以上を旅し、子どもの惨状に関心を持つ東京都昭島市、デパート販売員の大岡江美里さん(27)が昨年9月、企画。フィリピン・マニラ郊外にある小学校「パアララン・パンタオ」の支援経験を持つ東京都板橋区、会社員の高橋正恵さん(22)が加わり、同小近くのごみ山周辺で生活する子どもたちに、長靴と不足する本を贈ることに決めた。

 昨年は都内や大阪など143軒で、子ども234人にプレゼントを渡し、今年2月、売り上げ約8万円分を現地に赴き寄贈した。

 メンバーは、10代後半から30代の大学生と社会人を中心に約60人。札幌▽仙台▽大阪▽岡山▽高松▽福岡など、12都道府県の各市で宅配依頼を募っており、1軒1000~2000円。すでに約500件を受注する人気ぶりで、1000件を目標にしている。

 今年はバングラデシュのストリートチルドレンやスラムの子どもたちの支援を計画。職業訓練センター(仮称)設立を目指す。

【Yahoo!ニュースより転載】



いいことしてますねー

ちょっと気になったんで調べました。

詳しくはこちらから↓


チャリティーサンタって?


サンタボランティアはチャリティーサンタ


“子どもたちを笑顔に”



ちっちゃな笑顔が、

おっきな世界の

「笑顔」につながる



子どもたちの夢をはこぶ「サンタさん」ってとこがまた素敵。


こうしたことって金額的に見たら、小さな活動かもしれない。

政治や経済で動く何億ってお金に比べたら、本当に小さなもの。

でも、小さなものが人々の心の中でどれだけ大きなものになれるか。

その可能性を信じたい。


世界の現実に目を向けにくいからこそ、

こうした身近な活動が“立ち止まってちょっと考える”契機になればいいなって思います。

応援します!



俺も来年あたり参加してみよっかな。  


Posted by masaki at 17:29Comments(4)Global

2009年10月16日

30万人



と、聞いて何を思い浮かべるでしょうか?













前回の記事から悶々とした日々を過ごしております。

世界に「30万人」いると言われる少年兵。

実際の数はもっと多いのでしょう。

今日もある子が入隊し、ある子が命を落としているのです。



俺が今教えている少年サッカーの子供たちと同じ年代の子が、

ペンではなく、銃をもって戦場の第一線に立っている。

そう思うだけで、胸が締め付けられるような深い悲しみに駆られます。




まずは、知ることから始めなければならない。

世界の問題を考えるようになって、「知る」ことがいかに大切であるか、

そして「無知」であることがいかに愚かであるかを知った。

当然、知らなくても生きていけるし、目を背けていても自分の身には何の災いも起きない。

日常が悠々と流れていくだけ。

特に日本のような平和な国に生きていれば、なおさら。





でも、



それでいいのか?


このまま無関心でいていいのか?





俺にはできない。




「世界のために」


その言葉がとてつもなくでかいもんだと思ってた。

自分に出来ることなんてないんじゃないかと思ってた。

でも、今、「世界のために」何かできることはないかと真剣に悩んでいる自分がいる。



まずは、知ること。

少年兵とは?

少年兵(Wikipedia)




そして、「世界のために」なることって何も世界に出ることだけではない。

日本にいても、今の自分にも、できることがある。


時間や場所は関係ない。


自分が今、こうして世界の現実について情報を発信することも(微力だけど)

たとえば教員になって、世界の将来を担う子供たちに正しく伝えることも

コンビニに置いてある募金箱に“たかが”10円玉を入れることも



その人がつながりたいと思えば、つながるんじゃないかと思う。


世界に。






世界を近づけるんじゃない。

自分が 世界に近づこう。




最近見つけたいい言葉。
  


Posted by masaki at 21:08Comments(10)Global

2009年10月14日

どういうこと!?

<パキスタン>自爆攻撃で41人死亡


パキスタン北西辺境州シャングラ地区で12日、政府軍の車列を狙った自爆攻撃があり、

少なくとも41人が死亡、50人以上が負傷した。死者の大半が通行中の市民だった。

同地区西側のスワート地区を拠点に政府軍と戦闘を続ける武装勢力の犯行とみられ、

自爆犯は10代前半の少年とみられている。


シャングラ地区は、05年10月のパキスタン地震で大きな被害を受けた地域。

西隣のスワート地区で5月に始まった掃討作戦の後、武装勢力のメンバーが逃げ込んでいた。


政府は現在までに「スワートの武装勢力をほぼ壊滅した」としている。

しかし、武装勢力側の抵抗は続いており、自爆を多用したゲリラ攻撃が増えていく恐れが高い。


パキスタンでは5日以降、政府軍総司令部襲撃を含む4件のテロ事件が発生。

計約120人が死亡した。

【イスラマバード栗田慎一】毎日新聞




テロによる死者の数も衝撃だけど、、、

“自爆犯は10代前半の少年とみられている。”

・・・って、どういうこと!?

彼は、どんな思いで車列に飛び込んでいったのでしょうか。


全ての犠牲者(犯人である少年も含めて)の方のご冥福をお祈りいたします。。  


Posted by masaki at 08:21Comments(6)Global

2009年10月05日

ほこり

<調査>自国への誇り、最も高い国は豪、中国は7位、日本は最下位―英誌

2009年10月2日、英誌エコノミスト(The Economist)が発表した調査結果によると、

世界33か国中、自国に対する誇りが最も高い国はオーストラリア、

最も低い国は日本であることが分かった。

オーストラリアが自国に付けた点数は100点中90点前後と最も高かった。
最低点を付けたのは日本で、およそ56点だった。
「オーストラリア国民の自国への情熱は、まるでスポーツのようだ」と同紙は総括している。

同ランキングの2~10位は、順にカナダ、フィンランド、オーストリア、シンガポール、インド、中国、フランス、スペイン、チリ。自国に対する誇りにおいて世界基準とされている米国は11位で、自国に付けた点数はおよそ70点だった。

同誌によると、調査結果は金融危機の影響を少なからず受けている可能性があるという。
なお、オーストラリアはその影響が最も小さい国とみられている。

(Yahoo!ニュースより転載)




・・・最近、ニュースネタばかりですみません。

(この記事、俺としてはぜひ「インド」に注目したい。)

ちょっと気になっただけなので手短に。


確かに、金融危機の影響によるところは大きいのかもしれないけど、

「誇り」の基準って本来そんなとこじゃないでしょ。

文化とか慣習とかもっと見るべきところはあるはずじゃない?

日本なんて誇るべきところたくさんあるよ?


きれい、

時間守る、

ルール守る、

マナーある、

礼儀正しい、

素晴らしい文化の数々。


・・・数え上げれば切りがない。


あっ、コメントくれる人、一人一つずつ「日本のいいところ・誇るべきところ」いってみよーう!

個人的な主張、大歓迎。 ex.つくばが好き。 静岡茶、どヤバイらー。


なぜ、日本国民は日本に「誇り」をもてないのでしょうか?

俺なんて、最近、「日本、すげー」としか言ってないよ?笑

海外で生活したら日本の素晴らしさが改めてわかる。

これ、ホント。

な?ミカナギ?

書『海外生活のすゝめ』があってもおかしくない。


まぁーこの調査の結果からもわかるように、今の日本人の関心は「経済」なんだろうね。

もっと言ったら「お金」なんだろうね。(こんなに裕福なのに・・・。)

確かに生活と直結する問題だからしょうがないけど、、、


なんか、さびしいね。




東京オリンピック招致、失敗。。  


Posted by masaki at 02:06Comments(18)Global

2009年10月01日

難民映画祭

って知ってますか?





ネット見てたら、たまたま発見しました。

こういうのやってるんですね。

「第4回」だって。

恥ずかしながら、初めて知りました。

日本にいるならぜひとも見に行きたかった。


・・・が、しかし、俺は今、ベットナーム。


ってことで、概要のせときます。



<第4回 UNHCR難民映画祭-東京>

2009年10月1日(木)-10月8日(木)

主催:国連難民高等弁務官(UNHCR)駐日事務所/国連UNHCR協会

場所:ドイツ文化センター/イタリア文化会館/セルバンテス文化センター/グローバルフェスタJAPAN 2009特別会場

難民映画祭ホームページ→http://unhcr.refugeefilm.org/




明日(日本時間では今日)からじゃん!!

まさにタイムリー!!!

時間ある方、ぜひ見に行ってみてください。

つくばからも十分いけるよね。

そんで、感想聞かせてください。



サッカーってやっぱすげぇー

どんな国でもやってる。


でも、この子、サンダル。。。




その目、訴えるなぁ・・・  


Posted by masaki at 00:09Comments(2)Global

2009年09月23日

ビナBOO

ベトナム情報ガイド『VINABOO』に載っていたブックレビューを紹介します。



ちなみにこのVINABOOというのは日本語で書かれたフリーペーパーです。

在越の日本人なら『Sketch』と並んで一度は目を通したことがあるはず。

ローカル(いや、ある意味グローバル?笑)な話題ですみません。

昨日のトピックと重なる部分が大きくて、なおかつ共感できることも多かったので紹介します。



『貧困の僻地』 曽野綾子著 新潮社

貧困と格差。

現在日本で騒がれているそれらは、本当に「貧困」や「格差」と言えるのか。


有名作家の著者はカトリック教徒としても知られ、

長年「海外邦人宣教者活動援助後援会(通称JOMAS)」の代表を務めている。

JOMASは海外で働く日本人神父や修道女の活動に対して資金をつけるNGO団体である。

途上国へ援助する時、多くの組織には必ず善人めかした泥棒がいて貴重な寄付金が漏れるので、

JOMASの活動以外には資金を渡さず、援助した事業の完成を確認するため、

著者はほとんどの現場に足を運んでいる。

本著は主にそこでの体験をもとにしたエッセイ集である。


僻地では物資も食料も不足し、まともな医療を受けることは困難で、

その地に住む人々の夢は腹一杯に食べることである。

僻地とはどんな場所であるか、そしてそこでの貧困の実態がどんなものであるかを

筆者は伝えている。


翻って電気、水道、通信、テレビの電波、舗装道路、宅配便や通販のサービスも遍く行き届き、

自動車も電気製品も全国同じような値段で買える日本には僻地と呼べるものは無い。

国民は社会を機能させるために必要な教育も受けている。

急病になっても無料の救急車で運ばれて必要な医療が受けられる。

食べるものもある。

途上国の現実と比べると、本当の格差・貧困とはいえないというのが著者の意見である。


アフリカ諸国の他にもインドやカンボジアなどでのJOMASの医療・教育などの活動を

確かめに行った著者の豊富な体験が綴られている。

70代で松葉杖を突きながら現地に出かける著者の覚悟と、

キッパリとした態度に心を打たれる。


「世間はいい子ばかりでもなければ、人はみな平等ではない。」


それを認識した上で何をなすべきかが大切である

と説く著者の揺るぎない姿勢に勇気づけられる思いだ。

(※VINABOOより転載 長月氏)



「人はみな平等ではない。」という言葉が胸に刺さりませんか?

僕もこちらで生活するようになって、このことを強く意識するようになりました。

日本で暮らしていたときには考えたこともありませんでした。

「人類みな平等」が当たり前だと思っていました。

でも、眼前に広がる光景は、その言葉とは程遠い現実だったのです。


そして、この現実に絶望してしまうのではなく、

この事実を認識した上で、何をなすべきかが大切だという筆者の主張に心から共感します。


貧困の僻地で、彼らは「腹一杯に食べること」を夢に見ています。

かといって物資や食料を支援するだけでは根本的な解決にはならないし、

本当に必要なことは何かを考えた上での支援でなければ無になってしまいます。

おそらく課題は山積みでしょう。


この現実に対して、僕は無関心ではいられません。


比較するのは違うと思いますが、日本に住む私たちはどれだけ可能性に溢れていることでしょう。

子どもの将来がどれだけ無限に広がっていることでしょうか。

そんな子どもたちに、僕は大きな夢を見させてあげたい。


でも、

自分の夢をかなえるだけでいいのでしょうか?

自分ひとりが満たされればそれでいいのでしょうか?

直接的な支援をしてくださいということではありません。

まずは気に掛けるだけでいいんです。

関心を持つだけでいいんです。


たぶん前にも載せましたが、僕の好きな言葉と動画を改めて。


http://www.youtube.com/watch?v=1aWkKw_fO6k


「“愛”の反対は“憎しみ”ではなく“無関心”だ」 byマザー・テレサ



日本の本ってこっちだとなかなか手に入らないんです。

この本読みたいんですけど、今すぐには読めないし、

興味を持ってくれた人がいたらぜひ読んでみてください。

そして、感想教えてください。

そんでもって、ベトナムまで送ってくれちゃったりしたら嬉しいです♪笑


では、サッカー教えに行ってきまーす!  


Posted by masaki at 17:28Comments(8)Global

2009年09月22日

アンフェア

今日のYahoo!ニュースにこんな記事が載っていました。

みなさんはどのように考えますか?


 読売新聞社が英BBC放送と共同実施した20か国対象の世論調査で、自国で経済的な豊かさが公平に行き渡っているかどうかを聞いたところ、日本では「公平だ」と思う人は16%にとどまり、「公平ではない」が72%に達した。



 「公平ではない」はフランスの84%が最高で、日本はロシア、トルコ各77%、ドイツ76%、フィリピン74%に続いて高く、国民が「格差」を強く感じていることを浮き彫りにした。

 「公平ではない」という答えは日本を含む17か国で多数を占めた。米国は「公平だ41%―公平ではない55%」、英国は「公平だ39%―公平ではない57%」、中国は「公平だ44%―公平ではない49%」となった。「公平だ」と思う人が最も多かったのはオーストラリアで64%に上った。カナダは過半数の58%で、インドは「公平だ」44%、「公平ではない」27%だった。

 政府が景気対策のため財政支出を大幅に増やすことへの賛否を聞くと、日本では賛成47%、反対36%だった。15か国で賛成が反対を上回り、政府が果たす役割への期待は高かった。

 調査は6月から8月にかけて、面接または電話で実施し、読売新聞社は日本国内分を担当した。
(※Yahoo!ニュースより転載)


「公平」ってなんでしょう?

「格差」ってなんでしょう?

「幸せ」ってなんでしょう?

とてつもなく大きな問いなので未熟な若造が意見を述べるのも気が引けるのですが、一応私見を。


この調査が具体的にどんな人々を対象にしているかはわかりませんが、

(階級や階層によって、その捉え方は大きく異なると思います。)

日本人の「公平or不公平」の水準ってものすごく高いところにあると思います。

少なくとも僕の見てきたベトナムとかカンボジアなど発展途上と言われる国々と比較すれば。

こうした国々では、そもそも何が「公平」なのか、それ自体を判断する基準を“知らない”という

問題が往々にしてあると思います。


近年、この調査にもあるように日本でも「格差社会」という言葉が頻繁に聞かれるようになりました。

しかし、真の「格差」ってなんでしょう。


あくまで人に聞いたり、僕が感じたことなので、すべてではありませんが、

日本ほど経済的に格差の小さい国はないのではないでしょうか。

今生活している東南アジア諸国や“お隣”韓国、アメリカ、アフリカなど、

世界では日本と比べられないほど格差が大きいといいます。

具体的に言うと、日本では格差といえど社会全体で見れば中間層が大多数を占め、

他方、先述の国々では中間層が非常に少なく、富裕層か貧困層か、その両極端だと。

こちらの生活の中でも感じることがあるのですが、経済システムとしても、

外資や、外国人などがその国に落としていく大きなお金は、大概、富裕層の懐に入っていきます。

その恩恵を受けることは、貧困層では、道路をはじめとするインフラなど、その結果でしかない。

よって、どんなに経済が成長してもその格差は両端に広がっていく一方なのです。


日本にも億万長者とか富裕層とか、それに値する人はいると思うんですが、

比較される人々も多くはある程度の生活水準が保たれていると思うんです。

だから、日本人が「公平だ、不公平だ」というときの水準ってすごく高いんじゃないかと思います。

そもそも、階級とか階層とかって意識したことありますか?

恥ずかしながら、僕は大学の研究でその話が出るまで意識したことはありませんでした。


人間の“欲求”の話で、

あるものを買ってあげたら、今度はもっといいものを、

それが手に入ったら今度はもっともっといいものを、、

とより高次のものを手に入れたがるのが欲求の性質だと勉強したような気がするのですが、

物質的に多くを満たされた日本という国において、

そこに生きる人々が次に求めるものって「当たり前」のものじゃ満たされないんじゃないでしょうか。


その「当たり前」・・・

発展途上国といわれる国々で、それは当たり前でしょうか?

日常的に享受されているものでしょうか?


この辺の問題、すごく難しいですねー

頭が痛くなりますねー

そもそも“資本主義”っていう、現在世界経済の大筋となっている考え方は

格差を生み出すことを前提として作られた経済システムですから、

すべての国の人々を平等に豊かにしようとすることは不可能だし、

そんなことしたら世界経済が崩壊しちゃいます。


でも、世界の貧困の現実を目の当たりにすると、このままでいいのかな?

何かできることはないのかな?って思っちゃいます。

もちろん、それぞれの生活にはそれぞれの「幸せ」があって、

経済的に優れた国の人が貧しい人々を・・・と考えること自体、

経済的強者の発想なのかもしれません。

僕が見てきた中にも、

一見「貧しいな(※経済的に)」と思われる人も生活は笑顔に満たされて実に幸せそうで、

経済的に豊かな日本で暮らす人々よりも幸せなんじゃないかと思ったり、

「幸せ」って何なんだ?って思ってみたり、

貧国に暮らす人々の力強い生き方が私たちに教えてくれることって本当に大きいと思います。


しかし、いまだに戦争を繰り返す国や地域があったり、

日々不発弾や地雷など戦争の「負の遺産」の恐怖と隣り合わせに生活している人々がいたり、

こうした現実を見ると、何とかしたい!何とかしなければ!って思います。


ある子どもが言いました。

「戦争はもう終わったけど・・・」


終わってません。

戦争は今なお世界各地で起きています。

「負の遺産」と日々戦っている人がいます。

戦争によって与えられた精神的ダメージと戦っている人がいます。

悲しみ・苦しみ・憎しみと戦い続けている人がいます。

戦争は過去の話ではありません。

戦争という直接的な形にせよ、間接的にせよ、現在進行中なのです。


あー出た。

まっつ(←最近いただいたあだ名です。)の悪い癖です。

話が止めどなく広がっていきます。

すみません、長々と。。


要は何を言いたいかと言うと、

①「幸せ」はその人の心が決める。(mixiのコミュニティにこんなんあったような?)

②しかし、厳然たる世界の現実を前にして私たちができることは何なのか。

③そして、その第一歩となるのは、まず「知る」こと、「認める」こと。


このブログを通して、日本に暮らす人たちが世界を「知る」手助けができれば、と思うわけです。

今はまだ、そんなデカい事はできませんが、身近な人から発信していこうと思うわけです。

微力でもいいんです。

まだ自分の器が追いついていないので。



とまぁ、篠原涼子のように「アンフェア」に立ち向かっていくことを決心した、

まっつ(←けっこう気に入ってます。笑)でした。

では。


最後まで根気強く読んでくれた方、

ありがとうございました。  


Posted by masaki at 12:52Comments(16)Global